fantasista 2
あたしは他の男に媚びを売ったことなんてないよ。
自分のことを棚に上げて。
そんな柊はあたしに言う。
「ま、お前がどうしても無理なら、俺が途中で選手交代してやるから」
「あんたが出たらブーイングが起こるよ!?」
柊は馬鹿だ。
部外者のくせに、何を考えているんだろう。
だけど柊は行く気満々のようで。
小走りで逃げるあたしの後を、ストーカーのように追いかける。
そんな訳で……
とうとう柊は来てしまった。
球技大会が開かれる、フットサル場に。