fantasista 2








そんな訳で、球技大会が始まった。

柊はコートの端に座っていたが、色んな人から声をかけられていた。

そして楽しそうに話していたのだが、話す人は決まって男性だった。

柊があたしを不安にさせないように気を使ってくれているのがすごく分かった。

そんな柊に申し訳ないとさえ思った。




「あの……女の人とも話していいよ」



思わず言ってしまったが、



「興味ねーもん」



あっさりと反論されて終わった。

そんな柊の視線にびくびくしつつ……

試合は進んでいく。

結局あたしはほぼ何も出来ず、コートに突っ立って終わった。


< 357 / 390 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop