fantasista 2
「俺さ、いいこと思いついた」
急に戸崎が目を輝かせる。
「どうしたの?」
思わず聞いたあたしに、戸崎はにやりと笑い告げる。
「柚に惚れてもらうっつーのはどうだ?」
「は?」
「剛が柚に惚れれば、お前は解放される」
戸崎は馬鹿だ。
どうしてこうも柚ちゃんを利用しようとするのか。
「柚ちゃんだって相手いるでしょ?」
そう聞いたあたしに、奴は衝撃的なことを告げた。
「俺が柚のふりをしたら一件落着だろ?」