愛され任務発令中!~強引副社長と溺甘オフィス~
「うんうん、その意気だよ! いつだって私は菜穂美の味方だし、応援しているから」

力強い親友のエールに勇気をもらい、もう一度「ありがとう」と伝えた。

副社長が私に優しくしてくれるのは、秘書だからだと思う。それでも私は彼の優しさが嬉しくて、優しくされるたびに惹かれてしまっている。

今は芽生えたこの気持ちを大切にしたい。前に進むためにも――。

その後、紗枝と食事を済ませ、オフィスへと戻っていった。



「小山、この後来客があるから、受付から連絡来たら対応してくれ」

「来客……ですか?」


午後の勤務が始まってすぐに言われた話に、聞き返してしまった。副社長から預かっているスケジュールでは、今日の午後は来客の予定はない。

ということは急な来客ってことだよね?

「ちなみにどちらの方がいらっしゃるんですか?」

ポケットからメモ帳を取り出し聞くも、副社長は「来たらわかる」の一点張り。

「来たら副社長室に通してくれ」と言うと、自室に行ってしまった。

彼が消えていったドアをメモ帳片手に見つめてしまう。

昨日はあんなに優しかったのに、今日はすっかりいつもの副社長に戻っていた。
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