愛され任務発令中!~強引副社長と溺甘オフィス~
すると麻生さんは相手が副社長だというのに、秘書が私だからか随分とフレンドリーに声をかけた。

「いや、まさかアホ美の上司が副社長とは知らず。……昨日は大変失礼いたしました」

そんなこと言っているけれど、彼は深々と頭を下げることもせず、頭の後ろに手を当ておどけているだけ。

副社長に対してあんまりな態度に、嫌悪感を抱いてしまう。

けれど副社長はなにも言わず、椅子から立ち上がると、ゆっくりと麻生さんの元へ歩み寄っていった。


「わざわざ足を運ばせてしまい、申し訳ありませんでした。それで緒方社長から預かったものを持ってきていただけたでしょうか?」


足を運ばせてしまい……ってことは、副社長が麻生さんを呼んだってこと? でもなぜ? 頭の中はハテナマークばかりが浮かんでしまう。

「はい、もちろん持ってきましたよ。いや~それにしても光栄です。契約の締結をさせていただけるなんて」

顔をホクホクさせながら麻生さんはバッグの中から契約書を取り出し、中央にある応接テーブルに腰掛けた。
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