愛され任務発令中!~強引副社長と溺甘オフィス~
軽くカルチャーショックを受けながらも、彼の内ポケットからカードキーを抜き取った。

「わかりました、預からせていただきますね。着くまでどうぞお休みください」

「悪いな」


副社長、さっきから「悪い」って言ってばかり。謝ることないのに。私だって悪い。恥ずかしくて副社長の顔をまともに見ていなかったから。


ちゃんと彼の目を見て話していたら、もっと早く副社長の体調の変化に気づけたかもしれないのに。

自分の不甲斐なさに膝の上でギュッと手を握りしめてしまうと、副社長は可笑しそうに「フッ」と笑った。


「驚いたよ、まさかお前に怒られる日が来るとは……」

「それはっ……! 怒るに決まっていますよ」

ここがタクシーの中とすぐに気づき、声を潜めて抗議すると副社長は笑い声を漏らす。

「そうかもしれないが、なんか新鮮だった。……たまにはいいな、お前に怒られるのも」
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