愛され任務発令中!~強引副社長と溺甘オフィス~
でもいつまでも私がここにいるわけにはいかない。

後ろ髪を引かれる思いでバッグを手に寝室を後にした。

玄関でパンプスを履き終え、いざ帰ろうとしたもののカードキーを預かったままなことを思い出した。

「危ない、持って帰ってしまうところだった」

どうやら鍵はオートロックなようで、さっき私たちが部屋に入った後、自動で鍵がしまった。

私が帰った後、自動で鍵がしまるからこのカードキーは必要ない。

副社長にカードキーを返しにいこうと踵を返した時、いきなりロックが解除され、ドアが開かれた。


「……え」
「……は? 誰?」


ドアの先にいた人物と声をハモらせてしまった。

目を丸くさせ私を凝視しているのは、小柄で可愛らしい女性。

え――……この人はいったい誰? でも。

目がいってしまったのは、彼女が手にしていたこの部屋のカードキー。

つまり合鍵ってことだよね? それを持っているってことは、この人はもしかして。

ドクンドクンと心臓が忙しなく動き出す。

考えたくないけど、だけど……。
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