愛され任務発令中!~強引副社長と溺甘オフィス~
すると彼の手はそっと私の頬に触れた。

「お前があまりに見当違いなことを言うものだから、つい……」

そう言うと副社長は私の額にキスを落とすと、優しく微笑んだ。

「安心しろ、なにがあっても間違いなく母さんは菜穂美のことを気に入るから」

「副社長……」

「な?」なんて言いながら笑いかけられてしまうと、そんな気がしてきてしまうから不思議だ。

あれほど心配で仕方なかったのにな。

彼に言われただけで安心できちゃうなんて、私ってばなんて単純な性格しているのだろうか。

なんか自分が情けなくなり、そっと彼に体重を預けてしまった。


「それにしてもお前は、母さんがどんな人間だと想像していたんだ? 言っておくけど、どこにでもいるような世話好きな人だぞ?」

可笑しそうに声を弾ませて話す彼に、反論に出る。


「だって先ほども言いましたが、副社長のお母様であの代表の奥様ですよ? 誰だってすごく厳しそうでデキる女性だって想像してしまいます!」

断言するものの、彼は呆れ気味に「オーバーな……」なんて言いながら、濡れた髪をかき上げた。
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