愛され任務発令中!~強引副社長と溺甘オフィス~
「すっかり菜穂美のことお気に入りになったみたいだしな。……まぁ、菜穂美のことを気に入らないわけがないと思うけど」

自信たっぷりに話す彼に思わず顔を上げてしまうと、和幸くんは自分の額を私の額にコツンとくっつけた。

視界いっぱいに映るのは大好きな人の笑顔。たったそれだけのことでドキッとしてしまう。

トクントクンと胸の鼓動が高鳴る中、彼はうれしそうに話し出した。


「不思議な気持ちだったよ、両親と菜穂美が一緒に食事をしているのが。……いや、違うな。幸せな気持ちになった」

「和幸くん……」

そんな風に言ってもらえる私の方が幸せだよ。


「家族が増えるってこういう気持ちなのかもしれない。……菜穂美と結婚したら、こんな幸せな気持ちを毎日感じられるかと思うと――……」

そこまで言い掛けると、彼は私の耳元に顔を寄せ囁いた。
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