愛され任務発令中!~強引副社長と溺甘オフィス~
相手が代表だと分かりつつも、さすがにこれには間抜けな声を出してしまった。

だってなにそれ。なにかやらかした方が助かるだなんて。

呆然としてしまっていると、微笑んでいる代表に田中さんが言った。


「代表その物言い、小山さんに大変失礼ですよ」

「そっ、そうだな! すまない」

田中さんに言われハッとした代表は、深々と頭を下げてきた。

「いいえそんな……!」

代表に頭を下げられるなんてとんでもない!


「ただその……どうして私が副社長の秘書として適任なのか、しっかりお話して頂けませんか? 私が適任だなんて恐れ多いのですが……」


本音を吐露すると、代表は言葉を選びながら慎重に話してくれた。


「そんなことないさ! 確かにちょっと色々とやからしてしまっていると報告は受けているが、人一倍真面目で一生懸命取り組んでいるとも聞いている。それは俺の目から見ても伝わってくる。……オフィスで見かけるたびに、いつも懸命に業務に当たってくれていると」


「代表……」
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