愛され任務発令中!~強引副社長と溺甘オフィス~
代表が冗談を言っているようには見えない。……じゃあ本気なの? 本気で私を副社長の秘書にしようとしている? でも――。
「あ、あの……! 代表も田中さんもご存知ですよね? その……私のことを色々と」
さすがに「色々やらかしてしまっているのをご存知ですよね?」とはストレートに聞けず言葉を濁してしまったけれど、しっかり私のことはふたりの耳にも入っていたようで、顔を見合わせ再び私と向き合った。
「もちろん知っている。だからこそお願いしたいんだ」
知っているからお願いしたい? それってどういう意味?
さすがに聞かないわけにはいかない。意を決し尋ねた。
「それはどういう意味でしょうか? とてもじゃないですけど、私にあの完璧な副社長の秘書が務めるとは到底思えないのですが。……こんなこと言うのもアレですけど、私……間違いなくなにかやらかしてしまうと思いますし」
最後の方は小声になってしまった。
けれど代表の耳にはしっかり届いていたようで、なぜかにっこり微笑んだ。
「大丈夫、むしろなにかやらかしてくれたら助かるよ」
「…………へ?」
「あ、あの……! 代表も田中さんもご存知ですよね? その……私のことを色々と」
さすがに「色々やらかしてしまっているのをご存知ですよね?」とはストレートに聞けず言葉を濁してしまったけれど、しっかり私のことはふたりの耳にも入っていたようで、顔を見合わせ再び私と向き合った。
「もちろん知っている。だからこそお願いしたいんだ」
知っているからお願いしたい? それってどういう意味?
さすがに聞かないわけにはいかない。意を決し尋ねた。
「それはどういう意味でしょうか? とてもじゃないですけど、私にあの完璧な副社長の秘書が務めるとは到底思えないのですが。……こんなこと言うのもアレですけど、私……間違いなくなにかやらかしてしまうと思いますし」
最後の方は小声になってしまった。
けれど代表の耳にはしっかり届いていたようで、なぜかにっこり微笑んだ。
「大丈夫、むしろなにかやらかしてくれたら助かるよ」
「…………へ?」