カクシゴト


コンコンって音がして、すぐ気づいた。


「お兄ちゃんっ?」

「入るぞー。」


「来週の水曜、建国記念日で学校休みだよね?
その前の日から友達泊まり来るわ。」

「分かった。
高校の人?」

「うん、
うるさくなるかもしれないけどごめんな。」

「大丈夫!
おやすみね、お兄ちゃん。」


自慢ではないが、
お兄ちゃんは私の中では尊敬できる人。


まぁ、見た目は派手だけど。


金髪だしピアス開けてるし腰パンしてるし。


でも、
優しくて面倒見のいいお兄ちゃんは


私の憧れの存在だった。

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火曜


学校が午前中で終わったので、
私達は買い物に来てた。


「遅い!夕依!」

「ごめんなぁ、花が熱出てん。
おばさんに預けてきたわ。」

「大丈夫?

花ちゃん。」

「花のことだから明日には治りそうだな」

「よし、いくか!」


今日は少し離れた所に3人で出かけに来た。

夕依にはかれしがいるんだけど、
その人ともうすぐ半年記念らしい。


だからプレゼントを買いに来た。


「マフラーなんかどうや!?」

「暑い。」

「靴は!」

「サイズわかるの?夕依。」

「んん〜…」

「なかなかいいもの無いね。」

「ゆいが変なもの選んでるだけだよ。」

「ひっどいわ!

そんなんやからミサキには彼氏がおらんのよ〜」

「なんですと?こるぁ」


「あれ、松田達じゃないか?」


声の主は先生。


どうしてここにいるの!?


焦って私は夕依の後ろに隠れた。


「あら、先生さっきぶりやな。

お買い物か?」

「おー、相変わらずいい方言だな!」

「先生どうしてここにいるんですか?」

「えっとな、これ誰にも内緒だぞ!

俺彼女いるんだけどさ〜、

彼女もうすぐ誕生日なんだよな〜」

「え、マジすか先生」

「わかった、アニメの中やろ。」

「えっ」

「まど○ギとかちゃうの?(笑)」
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