ずるい男 〜駆け引きは甘い罠〜

それが何なのか、わからないのだ。


まだ、手離せない。


寝ている美姫を腕に抱き、朝を一緒に迎えようと思うなんて、今までの自分からは想像できないと苦笑いし目を閉じた。


どこからわからないが、うるさく鳴るコール音に目が覚め、腕の中いたこの部屋の住人が慌ただしく起き上がる。


昨夜来ていた股下まであるルームウエアを着て、テーブルの上にあった彼女のスマホの画面を見、こちらの様子を伺いながら距離を取るようにキッチンまで歩いて行く。


小声で話す会話の内容から、相手は浜田だとわかった。


「はい、まだ少しすぐれなくて……はい、体調が良くなったら……」


冷蔵庫を開け何かを取り出す為に上半身を屈める後ろ姿の下半身は、とても魅力的だった。


程よい肉付きの太ももから足首まで、無防備な状態。


見えそうで見えない股下に、反応しない男がいるだろうかと近寄り、髪を片方に集めた隙だらけうなじに口づける。


ビクッと反応する美姫の体。


「大丈夫です。浜田さんにうつすといけないので…わざわざ来て頂かなくても…熱はないし大した事はない
から…」


美姫の体の線を撫で、裾から手を入れ肌に直接触れると、悶えるように身をよじる美姫は会話を何度も詰まらせる。
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