ずるい男 〜駆け引きは甘い罠〜
気難しい上司のスケジュールを管理し、理不尽な言動にも我慢し愛想笑いを浮かべ、朝から晩まで拘束されるストレスの発散が女でしかなかった。
すぐに体を開く女に飽き、男がいる身持ちの堅い女をその気にさせ堕とすまでが楽しかった。1度抱いてしまえば熱も冷めゲームは終わりだと告げるサイテーな男だと自覚している。
それが、浜田といる美姫に再会した時、自分を見つめていた瞳が他の男のものになっていた。
自分の物でもないのに、言葉に表せない怒りとも違う所有欲が湧き、ただ欲しいという身勝手な気持ちは、他の女達と変わらなかったはず…
手に入れてしまえば、それで終わりだと。
1度、抱いてしまえば、例えようのない所有欲が満たされるはずだった。
それが満たされるどころか、貪欲にもっと欲しくなり何度も抱いた。
もっと…
もっと…
俺を求め、乱れる美姫を見ていたい。
こんな気持ちは知らない。
潤んだ目をして、頬を薄っすらと染め、艶めいた声、
甘く鳴く声も、唇にかかる甘い吐息も、しがみつく身体も…そして、行為の終わった今も、全てが愛しいと思え、冷めることがない。
そして、まだ満たされない。
何かが足りない。