【11/7改訂版】お願いダーリン！ ～大好きな上司に片思い～

あの言葉を言われてから、もう２か月がすぎた。
その間に友人の結花は、町田の同期の晃と付き合い始めて、順調な交際をしているようだった。
しかし、あれ以降町田は何か言ってくることもなければ、態度が変わることもなかった。

（やっぱりからかわれてるんだよね……）

いつも、どこに本心があるかわからない町田に「かわいい」「付き合おう？」挨拶のように言われるようになったこの一年で、千香の心はすっかりと町田に奪われていた。

それを認めることも、誰かに話すこともできずに結花はいた。

『少しぐらい嫉妬してほしかったんだけど』
その言葉に、息は止まりそうなほど本当は驚いていた。
結花とのキスシーンを見た時の衝撃をいまだに忘れられずにいた。
友人に対して感じた嫉妬心。それを感じる自分に嫌悪感を抱いていたこと。

そんな気持ちを町田に知られる訳にはいかなかった。