今年の夏もキミを想う…。
「最初の頃は、まだ始まったばっかだから余裕ーとか思ってて、半ばあたりから、そろそろやるかーでもまだ時間あるしとか余裕こいて、後半が迫ってきて、休みが終わるまでに何とかすればいっかとか考えてたんでしょ」
「……うぐっ」
当たりすぎるほどに当たっていて、驚いた拍子にウーロン茶が器官に入って咳き込む。
宮崎が恨みがましく涙目で顔を上げれば、和果子はしれっとシュークリームにかぶりついていた。
「ほんと、昔から計画性ないよね」
悔しいが、言い返す言葉がないので、宮崎は自分の分のシュークリームを掴みあげてかぶりつく。
しっとりとした皮の中には、生クリームとカスタードクリームを合わせたものがたっぷりと詰まっていた。
噛んだところから溢れてくるそのクリームに宮崎が苦戦していると、とっくに食べ終えてウーロン茶を手にしていた和果子がクスリと笑う。
「ここ、ついてる」
口の端を指差してみせる和果子に、宮崎は慌てて差された箇所を指先で拭う。