今年の夏もキミを想う…。
「いやあーよく眠ってしまった。悪いね、宮崎。でも、途中でゆずちゃんに代わらせるなんて、感心しないな。それって、男としてどうなの?」
「そもそも、チョコレートで酔っ払って後輩に迷惑かけるような人に、男について云々言われたくないです」
「宮崎、そこの端の肉が焦げそう。あと、柚花ちゃんのお皿が空」
「あっ、いえ……!そんな、気にしないでください」
あのあと、宮崎が柚花と再び交代して、しばらくして体が痛くなってきた宮崎が高知を花壇にそのまま寝かせ、かわいそうだからもう一度自分が……と名乗り出た柚花に代わって、再び宮崎が肩を貸してからしばらく経って、ようやく高知が目を覚ました。
お酒もすっかり抜けたらしく、元気に起床した高知は、先程から率先してコンロの前に立ち、肉を焼きまくっていた。
「ゆずちゃん、遠慮しないでいっぱい食べて。はい、ゆずちゃんには一番いいところあげる」
「あ、ありがとうございます……!」
先ほど晒した醜態を挽回するように、いいお兄さんっぷりを発揮する高知の横で、宮崎は和果子の皿に焼けた肉を取り分けていく。