俺様ドクターに捕獲されました


「優も悪い部分はあるけど、お前ももう少しあいつのこと信じてやれよ」

「……お兄ちゃんがそんなこと言うなんて意外。優ちゃんが、邪魔ばかりされたって言ってたよ」

「俺、昔から里衣子の相手は優しかいないと思ってたけど。邪魔してたのは、あいつの反応が面白かっただけ。だから、優の病院のゴタゴタが落ち着いたら引き合わせてやるつもりだったよ。でも、その前に再会するんだもんな。本当、お前らは切っても切れない縁で繋がってるんだろうな」


切っても切れない縁、か。リアリストのお兄ちゃんらしくない言葉だが、私もそう思っていた。


なのに、どうしてこうなっちゃったのだろう。


窓の外を流れる景色を眺めながら、深い深いため息をついた。



* * *



「で、どうすんの? 優と別れるつもり?」


マンションに着き、ソファに座るなりお兄ちゃんはそう聞いてきた。


「……別れたくないよ。だって、好きだもん。だけど、それで優ちゃんの病院が潰れちゃったら……。やっぱり好きなら、身を引くべきなの?」


ああ、でも、身を引くまでもなく今頃彼はあの人と……。ポロポロと涙をこぼす私を見て、お兄ちゃんはニヤニヤと笑った。


ここ、笑うとこかなぁ。


泣いてる妹を見てなんでそんな楽しそうに笑うのよ。若干、バカにしているような顔をしている気がする。

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