空高く、舞い上がれっ。
この学校は山の近くにあって、正直田舎高校。でもわたしはこの緑が好きだ。
自然がわたしのことを包みこんで癒してくれるようだから。って、そこまでは言わないけど。
緑を見ていると、なにも考えないでいられる──……

ブー ブー ブーと不意に振動を始めた音で
我に返った。

【歩舞どーしたの?今日休み?】

侑里からだ。

【さぼりー。でも学校来てるョ】

返信はすぐに来た。

【今どこにいるの?】

女子トイレだよ。と送りブレザーのポケットにスマホを入れる。
しばらくマナー音は鳴らなかったが、その代わりに……バタバタバタッと、音がした。

「歩舞ッ」

振り向くとトイレの入り口に侑里が立っている。

「え……!?何してるの?授業は!?」

抜け出してきちゃった、えへっ。と笑う侑里をぽつんと、見つめた。

「……大丈夫?」

わたしよりも背の低い侑里が、腕を伸ばしてわたしの頭をなでる。
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