月の瞳を持つ少女
5匹目







───────────────






月side







幹部室に戻ると既にそこには蒼もいて、詩乃も帰ってきていた










「ああ、月おかえり」







暖人がふわりと笑う








それに応えようとするとギュッと誰かに抱きしめられる









「…………。」








「おい、翠。何のつもりだ」








私は手を握っていた翠に抱きしめられたのだ







何故か暖人と翠が睨み合っている









翠は何も話さない








すると立美が立ち上がって近寄ってくる






立美は翠にホールドされているわたしをどうやってかスイスイっと解放させてくれた








でも、そのまま立美の胸のかなに収められただけ







私としては何も状況がかわらない。










「立美!月は僕の!!」








「…………月はものじゃねぇ」








「俺の……」







< 100 / 240 >

この作品をシェア

pagetop