月の瞳を持つ少女






「言わせてもらいますけど……







私はお前なんかに構ってるほど暇じゃないし、てか、アンタ、死ぬほど頭沸いてんな。
私が言ったことが嘘なら私はある意味あほすぎるだろ。
どんだけ壮大な嘘ついてるんだって話になるでしょ。そこまでしてアンタらを騙す意味も理由も時間も私には無い。それに、あんたらは総長の名前公開してなかった。ただ通り名の“月下の金獅子“としか広まってなかったはずだ。それなのになんで私が名前をしってる?そんな一般人はまず居ない。なぜなら直哉は他県出身、それも死ぬ三年前に引っ越してきて学校にも行かないで総長室にこもっていたから。
たまにブラブラしてる人の名前を誰が知り得る?
私の話が本当だからこそ、私は彼を知っているの。」













…………これまでここまでの長文を話したことがあっただろうか。








いや、ない









絶対これからもこんな長文話すことは無いだろうな……








いや、むしろ話したくたいし話すものか














目の前のこいつに目をやると、ぽかんと間抜けヅラを晒していた










ついでに、郁弥も同様の顔だった











関係ないけど言わしてもらうが、イケメンはどんな顔をしようとイケメンだ






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