彼は高嶺のヤンキー様4(元ヤン)
〈凛っ!!〉
「瑞希お兄ちゃん!?」
その声が耳に届いた時、画面が切り替わっていた。
景色からして、建物の外だろう。
そこに彼がいた。
〈凛!?どうしてそんなところに!?〉
「瑞希お兄ちゃんっ!」
〈なんで、火の中にいるんだよ!?〉
困惑した2つの瞳が私を見てる。
その目が、私の全身をくまなく凝視する。
そして、すぐに気づかれる。
〈怪我もしてるのか、凛!?〉
「すみません・・・・!不覚を取りまして・・・」
〈馬鹿!怒ってんじゃねぇよ!?大丈夫か!?〉
「はい・・・・!」
(私を心配してくれてる・・・・!)
それを嬉しいと思う半面、素直になれない気持ちもある。
しかも、画面の中にいたのは彼だけじゃなかった。
〈凛たん!!〉
〈凛ちゃん!!〉
〈凛道っ!〉
〈凛助ぇぇぇ―――――――――!!〉
初代龍星軍メンバーと・・・
〈凛!〉
〈リンリン!〉
〈凛さん!〉
〈りんどー!〉
〈凛君!〉
〈凛道お前―――――!?〉
〈なにしてんねん、凛!?〉
現役メンバーも映っている。
「ど、どうして、みんなが・・・!?」
〈優しいわね・・・・みんな、あなたを心配してきてくれたのよ。〉
私に、声だけの九條アキナが答える。
途端に、瑞希お兄ちゃんの顔がゆがむ
〈アキナ!凛をどうする気だ!?〉
〈『ご覧の通りです』・・・が、4代目の口癖よね?〉
〈やめろ!やるなら、俺をやれ!〉
〈あら、言い方が違うでしょう?『やめてください』でしょう?〉
〈やめてください!!〉
画面の中の瑞希お兄ちゃんが即答する。
本来なら、屈辱で言えない言葉。
それが、態度も顔色も変わることなく、普通に会話するように言ってのける。
受けた侮辱など、なんでもないかのように。
〈そういうところが気にくわないんだよ!!〉
とたんに、女の口調があらくなる。