彼は高嶺のヤンキー様4(元ヤン)





〈凛っ!!〉

「瑞希お兄ちゃん!?」





その声が耳に届いた時、画面が切り替わっていた。

景色からして、建物の外だろう。

そこに彼がいた。





〈凛!?どうしてそんなところに!?〉

「瑞希お兄ちゃんっ!」

〈なんで、火の中にいるんだよ!?〉






困惑した2つの瞳が私を見てる。

その目が、私の全身をくまなく凝視する。

そして、すぐに気づかれる。





〈怪我もしてるのか、凛!?〉

「すみません・・・・!不覚を取りまして・・・」

〈馬鹿!怒ってんじゃねぇよ!?大丈夫か!?〉

「はい・・・・!」





(私を心配してくれてる・・・・!)





それを嬉しいと思う半面、素直になれない気持ちもある。

しかも、画面の中にいたのは彼だけじゃなかった。






〈凛たん!!〉

〈凛ちゃん!!〉

〈凛道っ!〉

〈凛助ぇぇぇ―――――――――!!〉






初代龍星軍メンバーと・・・






〈凛!〉

〈リンリン!〉

〈凛さん!〉

〈りんどー!〉

〈凛君!〉

〈凛道お前―――――!?〉

〈なにしてんねん、凛!?〉





現役メンバーも映っている。






「ど、どうして、みんなが・・・!?」

〈優しいわね・・・・みんな、あなたを心配してきてくれたのよ。〉





私に、声だけの九條アキナが答える。

途端に、瑞希お兄ちゃんの顔がゆがむ





〈アキナ!凛をどうする気だ!?〉

〈『ご覧の通りです』・・・が、4代目の口癖よね?〉

〈やめろ!やるなら、俺をやれ!〉

〈あら、言い方が違うでしょう?『やめてください』でしょう?〉

〈やめてください!!〉





画面の中の瑞希お兄ちゃんが即答する。

本来なら、屈辱で言えない言葉。

それが、態度も顔色も変わることなく、普通に会話するように言ってのける。

受けた侮辱など、なんでもないかのように。





〈そういうところが気にくわないんだよ!!〉





とたんに、女の口調があらくなる。



< 309 / 453 >

この作品をシェア

pagetop