彼は高嶺のヤンキー様4(元ヤン)



「あ!?ということは僕、お化け退治してくれた人に、お礼を言ってない!!」

「落ち着けよ凛。・・・さっきのライフセーバーの兄ちゃんに聞けばわかるかもしれねぇ。」

「そ、そっか!その手がありましたね!!」

「凛、顔は見なかったのか?」

「見てない、です。というか、見えなかった・・・・水がゴーグルまで入ってきましたし、水が濁っていましたので・・・」

「呼吸も危うかったのだろう。それどころではあるまい。」

「どんな人かしら~凛ちゃんを助けてくれたイケメン♪うふ♪」

「いや、ですから見てないので・・・」

「決めつけんな、モニカ!そっか・・・確かなのは、幽霊相手でもひるまねぇ根性のあるやつだってことだぜ?」

「そうですね、瑞希お兄ちゃん!」

「わはははは!そいつと喧嘩してぇ~!!」

「やめて下さい、僕の命の恩人に!!」

「というよりも、本当にお化けだったのか、凛道。」





盛り上がるみんなをよそに、1人冷静な獅子島さん。





「単に、体に絡まった海藻を払いのけたかもしれんぞ。」

「そんな!形は人間の手そっくりで、追い払われてもなお、私の足をつかもうと再チャレンジしてくる海藻類がありますか!?」

「つーか、人間の可能性もあるだろう?どうだよ、烈司。」

「どーかな。」





瑞希お兄ちゃんの問いに、歯切れ悪くいう超能力者。




「はっきりしねぇな!?そういった気配は、多少は残るって言ってたじゃんかん?」

「そうなんだけどなー・・・・」




好きな人の言葉を受け、烈司さんがジーと私を見る。

しかし、すぐに首を横にふる。





「だめだ・・・・!上手く視えねぇ。」

「な!?そんなに強い相手ですか!?」

「逆だよ、凛たん。相手が弱すぎたのか、違ったのか、あるいは・・・とにかく、わかりゃしねぇや。」

「よ、弱すぎた!?あんなすごい力で引っ張られたんですよ!?」

「そんなにひどかったのか、凛!?」

「もう、綱引きをして負けて、引きずられる気分でした!それが違うなんて・・・・」

「凛。」





ブルっと身震いすれば、瑞希お兄ちゃんが抱きしめてくれた。

そんな相手に、大好きな人の腕に抱かれながら訴える。



< 51 / 453 >

この作品をシェア

pagetop