彼は高嶺のヤンキー様4(元ヤン)
「あ!?ということは僕、お化け退治してくれた人に、お礼を言ってない!!」
「落ち着けよ凛。・・・さっきのライフセーバーの兄ちゃんに聞けばわかるかもしれねぇ。」
「そ、そっか!その手がありましたね!!」
「凛、顔は見なかったのか?」
「見てない、です。というか、見えなかった・・・・水がゴーグルまで入ってきましたし、水が濁っていましたので・・・」
「呼吸も危うかったのだろう。それどころではあるまい。」
「どんな人かしら~凛ちゃんを助けてくれたイケメン♪うふ♪」
「いや、ですから見てないので・・・」
「決めつけんな、モニカ!そっか・・・確かなのは、幽霊相手でもひるまねぇ根性のあるやつだってことだぜ?」
「そうですね、瑞希お兄ちゃん!」
「わはははは!そいつと喧嘩してぇ~!!」
「やめて下さい、僕の命の恩人に!!」
「というよりも、本当にお化けだったのか、凛道。」
盛り上がるみんなをよそに、1人冷静な獅子島さん。
「単に、体に絡まった海藻を払いのけたかもしれんぞ。」
「そんな!形は人間の手そっくりで、追い払われてもなお、私の足をつかもうと再チャレンジしてくる海藻類がありますか!?」
「つーか、人間の可能性もあるだろう?どうだよ、烈司。」
「どーかな。」
瑞希お兄ちゃんの問いに、歯切れ悪くいう超能力者。
「はっきりしねぇな!?そういった気配は、多少は残るって言ってたじゃんかん?」
「そうなんだけどなー・・・・」
好きな人の言葉を受け、烈司さんがジーと私を見る。
しかし、すぐに首を横にふる。
「だめだ・・・・!上手く視えねぇ。」
「な!?そんなに強い相手ですか!?」
「逆だよ、凛たん。相手が弱すぎたのか、違ったのか、あるいは・・・とにかく、わかりゃしねぇや。」
「よ、弱すぎた!?あんなすごい力で引っ張られたんですよ!?」
「そんなにひどかったのか、凛!?」
「もう、綱引きをして負けて、引きずられる気分でした!それが違うなんて・・・・」
「凛。」
ブルっと身震いすれば、瑞希お兄ちゃんが抱きしめてくれた。
そんな相手に、大好きな人の腕に抱かれながら訴える。