彼は高嶺のヤンキー様4(元ヤン)
「信じて下さい!!嘘じゃないです・・・!」
それでガタガタ震えていたら言われた。
「幻覚かもしれないね。」
「シゲ先生!?」
答えたのは、ハキハキとしたご老人。
「げ、幻覚、ですか・・・?」
「そうだね。海の事故で恐怖を経験した人のうちの半分は、幻覚の場合があるんだよ。」
「あれが幻覚だというんですか!?」
「蓮君は、準備体操もしないで海に飛び込んだんだったね?」
「え!?だって、そんなことしてたら、女の子が~」
「しかも、食後すぐに飛び込んだそうだね?」
「あ・・・はい、食べてすぐでしたが・・・・」
「最低でも30分、1時間は間を置いてから泳がないといけないんだよ。そうしないと、生死にかかわる状態におちいるからね。」
「じゃあ、僕が見たのはー!?」
「体の不調による幻覚だった可能性もある。この辺りの海藻はからみつきやすいからね。」
「そんな・・・」
・・・・あれが幻だったの?
「まぁ、烈司君が視えないというからそういうだけで・・・・幻覚だとは言い切れないけどね。」
「え?」
意味ありげに言うと、私の足首に手を伸ばすシゲ先生。
指先からレギンスを器用に脱がせる。
ずらして、太ももまで、たくしあげた。
「幻覚もありだけど、こういうのが残ってると答えも違ってくる。」
そう言いながら、私の素足をみんなに見せながら言った。
「『今年で最初』に見たのは、蓮君だね。」
「「「「なっ!?」」」」
「ひっ!?」
「り、凛の右足首に―――――――!?」
手形が残っていた。
もう消えかかっているけど、うっすらとした指の食い込んだあと。
〔★襲われた証拠だった★〕