清廉の聖女と革命の鐘

「聖女様、混乱されるのもわかりますが、今はここから逃げることが先です。いったん神殿に行きましょう。あそこの結界はまだ破壊されてはいませんよね?」
静かに問いかける彼の声がクリスティーナの心を徐々に落ち着かせていった。

「…えぇ」

「まず第一優先にすべきはあなたの身の安全の確保です。結界の中ならさすがに敵も手出しできないでしょう。状況整理は神殿に無事つけてからです。いいですね?」

クリスティーナが黙って頷いたのを見て、ブルーノは身を屈めた。

「ここから神殿まで走れますか?」
彼が耳元でそっと言う。

「わからないわ。正直まだ、体の節々が痛いし、体力もあまり残っていないみたい。でも_」
クリスティーナは唇に艶やかな微笑みを浮かべた。ブルーノも同様に含みのある笑みを向ける。

「できないわけじゃないわ」
この言葉が合図となった。
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