清廉の聖女と革命の鐘
クリスティーナは身を翻す。
だが、その足が止まった。いや、止めるしかなかった。
クリスティーナは身を硬くする。
挟みうちにされていたのだ。
_いつのまに…っ
にやにやと質の悪い笑みを浮かべて、のっそりと近づいてくる。
まずい、とすかさず向きを変えたクリスティーナだったが、拍子にとり囲む男たちと目があった。
「!」
ぞわり、と悪寒が背筋を走った。彼らの標的は間違いなく自分だ。
閉ざされた逃げ道を見て、クリスティーナは瞳に絶望の色をにじます。
「あなた方、いったい何者ですか?」
震えそうになる声。だが、自分はこの国の王女だ、と言い聞かせて毅然と振る舞う。
「…」
しかし、彼らは答えない。
じりじりと詰め寄ってくる男たちを前にさすがのクリスティーナも冷静さを保てなくなってきていた。
_どうすればいいの?このまま大人しく捕まる?
抵抗しなければ命まで奪おうとはしないはず。だが同時に、ここで折れてはいけないと思う自分もいて、相反する気持ちのせいでさらに混乱する。