結構な腕前で!
「なるほど、そういうことですか」
夜、北条家の茶室。
相変わらず小さな行燈の灯りだけの部屋に、がじがじがじ、と妙な音が響く。
「ちょっとせとか。こんな暗がりでそんな食虫植物相手にぶつぶつ言わないで。ぱっと見、ホラーだから」
はるみが、ぺしぺしと畳を叩きながら言う。
「ホラーも何も、こんな狭いところで四人もひしめいていたら、恐ろしいこともないでしょう」
びーちゃんが齧っていた扇を取り返し、せとかが姿勢を正した。
茶室にはせとかとせとみ、はるかとはるみの四人が膝を突き合わせている。
ただでさえ狭い茶室に大の大人が四人も入れば、文字通り膝突き合わす状態だ。
「もぅ、何で茶室なの。居間でいいじゃない」
はるかがぶつぶつ文句を垂れる。
が、せとかはそんな苦情は聞き流す。
「昔から作戦会議は茶室、というのが常でしょう。で、せとみの話を踏まえて、さてどうしましょうね」
「穴全体を壺にするんだったら、びーちゃんを使うことも可能だと思うわ。確かに中に放り込んでも根を張る暇なく亜空間に放り出されるだけかもしれないけど、その場に留まらせることができれば、役に立ちそうじゃない?」
はるみが、びーちゃんの活けられた壺を掴んで覗き込みながら言った。
「これのでっかい版よね。よく考えれば、この壺も吸い込む力は大してないのよね。ぽっかり開いた穴でしかない。でもこの穴は、びーちゃんが番人になってるから魔は出てこられないってことか」
「なら山の穴の周りに、こいつを植えりゃいいじゃねぇか」
ぽん、とせとみが手を叩いた。
だが、せとかが、ちちち、と指を振る。
「無理でしょう。こんな小さい壺なら、びーちゃんでいっぱいにできますが、山の穴は、こんなちゃちいもんじゃないと思います。例え穴の周りにびーちゃんを植えても、穴の中心まで届かない。そこまでびーちゃんが育つには、かなりな時間が必要でしょうね」
夜、北条家の茶室。
相変わらず小さな行燈の灯りだけの部屋に、がじがじがじ、と妙な音が響く。
「ちょっとせとか。こんな暗がりでそんな食虫植物相手にぶつぶつ言わないで。ぱっと見、ホラーだから」
はるみが、ぺしぺしと畳を叩きながら言う。
「ホラーも何も、こんな狭いところで四人もひしめいていたら、恐ろしいこともないでしょう」
びーちゃんが齧っていた扇を取り返し、せとかが姿勢を正した。
茶室にはせとかとせとみ、はるかとはるみの四人が膝を突き合わせている。
ただでさえ狭い茶室に大の大人が四人も入れば、文字通り膝突き合わす状態だ。
「もぅ、何で茶室なの。居間でいいじゃない」
はるかがぶつぶつ文句を垂れる。
が、せとかはそんな苦情は聞き流す。
「昔から作戦会議は茶室、というのが常でしょう。で、せとみの話を踏まえて、さてどうしましょうね」
「穴全体を壺にするんだったら、びーちゃんを使うことも可能だと思うわ。確かに中に放り込んでも根を張る暇なく亜空間に放り出されるだけかもしれないけど、その場に留まらせることができれば、役に立ちそうじゃない?」
はるみが、びーちゃんの活けられた壺を掴んで覗き込みながら言った。
「これのでっかい版よね。よく考えれば、この壺も吸い込む力は大してないのよね。ぽっかり開いた穴でしかない。でもこの穴は、びーちゃんが番人になってるから魔は出てこられないってことか」
「なら山の穴の周りに、こいつを植えりゃいいじゃねぇか」
ぽん、とせとみが手を叩いた。
だが、せとかが、ちちち、と指を振る。
「無理でしょう。こんな小さい壺なら、びーちゃんでいっぱいにできますが、山の穴は、こんなちゃちいもんじゃないと思います。例え穴の周りにびーちゃんを植えても、穴の中心まで届かない。そこまでびーちゃんが育つには、かなりな時間が必要でしょうね」