【【贅沢な片思い】】ヤツの所には行かせない!
「俺の考えてることは、お金のことと、朝まで一緒に過ごせそうな女のことくらいだ」
そう言って、じっと芽衣を見つめる男。

「あきれた。考えてることも言うことも最低なのね。貧相で低俗で…いやらしい」

「いやらしい? どこが? 」

「朝まで一緒に過ごせそうな女だなんて。そんな軽いことを、よく躊躇せずに言えるわね」

「軽い? あんたさ朝まで男と一緒に過ごしたことあんの?」

「あるわよ。馬鹿にしないで」

「へぇ、朝まで男と女が一緒に過ごすことが軽いって思うんだろ? それは、ひょっとすると、あれかな? あんたは男と朝までいる=sexするって考えてるんじゃないの?」
ニヤリと笑う男。


「え?」
芽衣は目を大きくして男を見返した。

「俺は違う。好きな女と朝まで酒飲んでずっと話したり、星が見えるとこまでドライブして肩寄せ合って明るくなるまで空眺めるだけってことでも、朝まで一緒にいられるけど? あんたにとってみると、一晩過ごす=ヤルってことなんだろな、違うか?」
男は、目を細めて芽衣を見てくる。

まるで、私の方がいやらしいみたいな言い方じゃない。

「違うっ」
かあっと一気に真っ赤になる芽衣。
「一般的な考えを言ってみただけよ。私は違うから」
肩をいからせ、芽衣は勢いよく椅子から立ち上がった。
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