【【贅沢な片思い】】ヤツの所には行かせない!
「そうよ。恋愛っていうのは、お互いの気持ちが寄り添ってないと」
「ああ、そうだよな?俺は、用意出来てるから、あとは芽衣次第だな」
芽衣は、梨田を見た。
横顔は鼻が高くてハーフみたいだ。
街を歩いていたら二度見しそうなイケメンな男だ。こんな男が何故、私に固執するのだろう。
「どうして私にこだわるの?」
「芽衣がいいからだよ。他に理由は無い」
梨田はチラッと芽衣を見て微笑んだ。
うざい。
チラッとこれ見よがしに見るとか、凄くうざい。
芽衣は、プイッと横を向いて窓の外を眺めた。
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千葉の房総をドライブして、銚子マリーナの海岸で車を降りた。
「暑いなぁ。泳げる気温だよな」
梨田は両手を上げ伸びをする。
「まだ、海開きして無いでしょ。でも、凄い景色ね」
見た事がないような絶壁の広がりが見える海岸。
それにしても、この景観は日本じゃないみたいだ。
「だろ? 俺の好きな景色。必ず一回は連れてくる定番のデートスポットだから」
ここはモテ男が使うデートスポットなのか。
そんなことをわざわざ言わなくてもいいのに。
なんで、他の女のことを匂わすんだろう。
「東洋のドーバーとか言われてるんだ。壮大だろ?」
いつの間にか梨田は芽衣の隣に来て、景色を眺めながら芽衣の肩を抱こうとする。