妹の恋人[完]
カナコ
翌朝。

いつものように早い時間に一人で起き、スウェットに着替えて走りに行こうと玄関へ向かうと、そこにはカナコがいて。

「え、おはよう。早いね?」

「私も一緒に走る」

まだ眠いんだろう。なんだか機嫌が悪そうだけど、すでにスニーカーまではいて準備できていて。

「珍しいね?こんなに早く起きるなんて」

「今日から私も走るの!」

何かあったのか、突然そう言いだしたカナコは俺と一緒に約35分の距離を走った。

いつもは45分位は走ってくるけど、25分を過ぎたところでカナコが息を切らし始めたので引き返してきたのだ。

「おにいちゃん、ペース速いよ」

家へ着いてから、肩で大きく息をしているカナコは持っていたペットボトルを口につけながら俺を見上げてきた。

「いつもよりゆっくり、カナコペースで走ったつもりだったけど」

ちょっと早すぎたかな?なんて。

「もー。でも気持ちよかった!明日からもできそう!」
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