妹の恋人[完]
青く澄みきった空を見上げながら、鞄をもった手をうーんと上にあげて伸びをして。

「もし、つかれていなかったら、その後うちへ来ない?」

横を歩いていたカヨちゃんが、きゅっと足音を立てながら俺の前に移動して俺を見上げて笑っている。

「え?」

一瞬、言われたことを理解するまでに少し時間がかかったけど。

クリスマスには冬休みに入っていて、昼間は焼き肉屋のバイトを入れてる日もあって。

でも、クリスマスイブだけは、夜の家庭教師のバイトだけにしていた。

「だってほら、クリスマスイブだし。一緒に過ごしたいでしょ?」

少しだけ赤く染められた頬がかわいくて。

「遅い時間だけど、大丈夫?」

なんだかちょっとうれしい。

昼間も予定が開いていることを伝えると、家庭教師の時間まで一緒に買い物へ出かけることになった。

夕飯は、俺がバイトをしている間にカヨちゃんが用意をしてくれているとのこと。

なんだか申し訳ないけど、カヨちゃんの希望ってこともあり、素直にお願いすることにした。

「ふふ。楽しみー!」
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