妹の恋人[完]
ふと、テーブルの上に置いてある書類を見ると、USの文字があって。

「え、アメリカ・・・???」

「ああ、今度は海外なんだ。長くなりそうでね」

手元にあった書類を俺に渡し、小さくため息をついた。

そんな父さんの行動を見て、母さんも小さくため息をつく。

「ほぼ決定なんだけどな。3月には行くことになりそうだ」

3月・・・。

年が明けたら、きっと3月なんてあっという間に来てしまうんだ。

今までは単身赴任といっても国内だったし、週末には帰ってこられる距離だった。

海外となると、週末どころか大型連休にも会えるかどうかわからない。

「今度はね、お母さんも一緒に行こうと思っているのよ」

「え?」

今まで一緒に付いて行ったことのない母さん。

いつだって、俺たちの世話を頑張っていてくれていたのに。

母さんの言葉にも驚いて、思わず二人を見比べてしまった。
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