妹の恋人[完]
「海外だしね、お父さんが心配だから」

それに、コウヘイも社会人になるしね、と言うと、冷めてしまったお茶を飲んで。

父さんも、横で同じようにうなずいている。

「じゃあ、カナコは?」

もうすぐ受験があるというのに、どうするのだろうか。

「とりあえず、一応まだ決定ではないから。受験が終わるまではカナコには言わないでおこうかと思っている」

「でも、もし決定したら一緒に連れて行くつもりよ」

父さんと母さんの言葉に、頭の中が真っ白になってしまった。

まさか、こんなに急にカナコと離れて生活する日が来ることになるなんて。

「え、でも、カナコあんなに高校を楽しみにしているのに」

推薦が決まってから、すごく楽しみにしている高校生活。

制服がかわいいとか、水泳部がどうとか、とにかくすごく楽しみにしているのに。

「でもねぇ、コウヘイはともかく、未成年のカナコを置いてはいけないわねぇ」

かわいそうだとは思うけど・・・。

父さんと母さんも、二人で悩んで出した結論らしくて。

何がカナコに取って一番なのか。

まだ時間は少しあるわけで。

俺なりに考えてみることにした。
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