ナミダ列車
そんなに近寄りにくさはないけれども、変な人だ…。
と、思っているとハルナさんはなにやら紙パックを眺めて眉を下げ始める。
「ハハ、なんか…イチゴオレとか久々に飲んだな…」
「急にシミジミとしないでください」
「なんだ、手厳しいね」
すぐにコロコロと笑い始めるけれど、まったく、この人はやはりよく分からない。
その前に掴みにくすぎてどう対応したらいいのかも分かっていない。
「どうせ年相応に子どもっぽいものを好んでるんだな…とかなんとか思っているんでしょうし?」
「子どもっぽい?」
「私18!オニーサンなあなたには分からないでしょうけど、ジョシコーセーはみんな、甘ったるーい飲み物を好むんですっ」
ああ、歳を自分から教えてしまった。あとあと後悔したけれど、この人は危惧すべき大人ではないらしい。
ふうん、とそれとなく反応したハルナさんは「随分大人っぽいね」と添えてくる。
えっ、待って私って大人っぽいの?
やだ、はじめて言われたしちょっと照れ……、
じゃなくて!
「ていうか!あなたくらいの歳の人が華のジョシコーセーに声をかけるなんて、しかもストロー咥えてニヤケちゃって!犯罪ものだと思うんですけど?」
「酷いこというねー。でもニヤケたのは認める」
「変態!変態おじさん!やっぱりあなた私のストーカー!」
「おじさんって…それだけはほんと泣く…。変態なのは認めるけどおじさんは泣くし…ああ、もういいやストーカーって解釈でも」
「ごめんなさい。おじさんは言いすぎました…」
「いいでしょう。許します」
やはりよく掴めない人である。
腕を組んで頷いたハルナさんは、ストーカーだと思っていても構わないと言ってきた。魔法使いの次は妖精でその次はストーカー。訳分からん…。