副社長のイジワルな溺愛

 注文したビールやおつまみが運ばれてきて、みんな適当に飲み食いしている。
 女性同士の会話に混ざる隙は見つけられず、他の人たちも日頃から仲よくしているから、私が入れそうな話ではなさそうだ。


「大丈夫? 食べたいものがあったら適当に頼んでいいからね」
「はい。ありがとうございます」

 隣に座ってくれた倉沢さんは、時折私を気にかけて話してくれる。
 和風居酒屋の座敷は掘りごたつになっていて、彼が組んだ脚がちょっと触れると、ついドキッとして動きを止めてしまう。



「っていうかさ、本当のところ副社長とどうなんですか?」

 飲み始めて一時間ほど経った頃、ほろ酔いになった構造設計グループの女性が私に突っかかってきた。


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