副社長のイジワルな溺愛

「んー!! すごい、なにこれっ!!」
「ははっ、美味いか?」
「はい! こんなに美味しいパスタ、初めてです!」
「そうか、それならよかった」

 副社長は向かい側で優しく目を細め、口角を緩やかに持ち上げて微笑んでいる。


 倉沢さんともこんなふうに食事をしたんだった。

 こうして向かい合って、一緒にビールを飲んで。
 お肉を食べて、美味しいって二人で笑顔になって。

 懐かしいって感じるのが、こんなにも切なく思う日が来たんだなぁ。


「泣くほど美味いのか?」
「はい……美味しいです……すごく、すごく」


< 191 / 386 >

この作品をシェア

pagetop