副社長のイジワルな溺愛

「明日、一回俺の家に寄ってから出かけるからな」
「はい」
「土曜は大抵何時に起きてる?」
「遅くても九時には」

 私が新しく出した缶ビールのプルタブを、彼は片手で開けた。
 その大きな手も綺麗で、ちょっとした仕草でさえ男らしくて好き。


「じゃあ、明日もそれくらいに起きて出かけよう」

 頷いた私を見て、彼は缶を傾ける。
 またしても見惚れてしまいそうになって、私は洗面室に立ち、歯磨きを済ませてから戻った。



「もうこんな時間か」

 数分で缶を空けた彼は、携帯の時計を見て呟く。
 テーブルに置きっぱなしだった自分の携帯を見ると、もう日付が変わる頃だ。
 副社長が来ていなかったら、とっくに眠りについていただろう。

 バッグから電動歯ブラシを出した彼も、歯磨きを済ませて戻ってきた。


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