副社長のイジワルな溺愛

 副社長のキスは、何度重ねられても慣れることなんてできそうにない。

 やわらかくて温もりがあって、唇を食む動きは私の緊張を煽ってくる。
 意図せず漏れた声が恥ずかしくて身体を捩ると、副社長は両膝の間に脚を入れてきた。

 彼はわざと音を立ててキスをしてきては、ふとまぶたを開けた私に微笑みを返してきて。



「……さて、寝るか」

 彼の勝手なタイミングでキスが終わって、二拍子で鳴っている私の鼓動も置き去りに、彼は隣に横たわった。


「副社長」
「どうした?」
「眠れそうにありません」
「頑張って睡魔に襲われなさい」

 すぅーっと深呼吸をした彼は、枕の近くに置いていたリモコンで調光すると、ナツメ球だけを残した。


「茉夏」

 真上に向けていた顔を傾ければ、副社長と目が合う。


「おやすみ」
「おやすみなさい」

 私を見守るように横向きになっている彼は、私を抱きしめるようにくっついて、先に眠りについた。


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