副社長のイジワルな溺愛

 デスクの電話が鳴って、ハイバックチェアに戻る。
 話しながら彼女を手招き、強引に引き寄せて膝の上に向かい合って座らせた。


「――大阪の案件は、問題なさそうだな。いつものことだが、きちんと調査してから取り掛かるように」

 工場などの設計施工を請け負うプラントチームの担当社員と話しながら、彼女の細い腰に片手を置く。
 茉夏は恥ずかしそうにしながらも倒れないようにと、俺の両肩に手を置いてきた。


「――報告だけもらえたら構わないが、私が出ていく必要があれば言ってください」

 出張中に新たに受注した追加案件について答えつつ、彼女の身体を人差し指でなぞる。


「――明後日の会議で方向性を一度決めよう。もちろん先方とすり合わせる時間は多い方がよさそうだってことは、チームで周知できているんだよな?」

 腰のくびれから胸の横を通って、鎖骨のあたりで遊んで首筋へ。
 唇を寄せただけで感じてしまう耳のふちを撫でたら、彼女の肩が持ち上がった。


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