副社長のイジワルな溺愛
話を聞きつつ、茉夏のふっくらした頬に指の背を滑らせる。
いつの間にか熱を持ったそこは、見るからに火照っているのが分かるほど。
「――分かった。詳細は次の会議で頼む」
終話してコードレスの受話器を戻すと、茉夏の唇を愛でるように触れる。
軽く押して感触を楽しみながら、次第に色気をはらんだ目つきになっていくのを見つめた。
「ダメだろ? 会社でそんな顔したら」
「だって……っ!!」
背もたれに寄りかかって、俺の上にいる茉夏の腰をより強く引き寄せる。
「したくなったか?」
シュッと音がしそうなほど、刹那で赤が差した彼女の頬を手のひらで包みこんだ。
「し、したくなんてないです!」
「そう? 俺はすっごくしたいけど」
何を考えて赤くなっているのやら……本当にかわいいな。
潤んだ瞳で見つめてくる彼女の唇を勝手に奪い、頬に添えていた手をうなじまで挿し込む。