副社長のイジワルな溺愛
近くの商店街や、一緒に行ったことのあるパン屋、可愛いと言っていた店構えのカフェ。
もしかしたらと思って永井ホールディングスのチャペルの方まで足を延ばしてみたものの、茉夏はどこにもいない。
自宅に帰ってしまったのかと、彼女の家に行ってインターホンを鳴らすも、応答はない。
余程怒らせているのかもしれない。
俺の嫉妬で、つまらない喧嘩をしてしまったと心の底から反省する。
車に戻って、近くのコンビニでコーヒーを買い、運転席で大きくため息をついた。
喧嘩さえしなければ、今ごろ彼女が作ってくれた朝食を食べているかもしれない。昨日はあんなことがあったとか、今日はどこに出かけようかって他愛ない話をしながら、穏やかな休日の始まりを過ごして……。
――朝食?
もしかしたらと思い、家の近くにあるスーパーへと急いで車を走らせた。