副社長のイジワルな溺愛
「どうしたんですか?」
「……ごめん、昨日は俺が悪かった」
茉夏の瞳をまっすぐ見つめながら、謝罪を告げる。
彼女は何も悪くない。本当に俺のつまらない嫉妬のせいで、せっかくの楽しい夜が台無しになった。
「いいですよ。だって、慧さんに愛されてるんだなぁって、感じましたし」
「……そうか?」
「会社では見せない顔をするときは、意地悪な慧さんになるんだもん。でも、それもちょっと嬉しいなって思うんです」
うわ……ものすごく恥ずかしい。
なんか色々と見透かされてる気がして。俺の大人げない一面がバレてるような。
「慧さんにだけは、苛められてもいいですよ。ちょっとエッチなのは困るけど」
自分で言ったくせに、頬を赤らめる彼女を抱きしめた。
苛められてもいいとか、俺が意地悪をしてしまうのは二人きりのときだけとか。
ちょっと豹変するのは困るとか……。
「なんでお前はそうやって俺を煽るんだよ」
「えっ!?」
ひょいと抱き上げて、彼女をソファに横たえると馬乗りになって見下ろす。
「俺の前から勝手にいなくなるな」
俺がどんなに愛しているか、今日からもう一度教え込まないといけないようだ。
― fin ―


