深夜零時の呪い~止まらない負の連鎖~
4人にこの事を打ち明けてから
1ヶ月。
これは、私達が出した
迷いに迷った残酷な結論。
そして私が犯した過ち。
あのあと私達は…私は媛乃の動向を
監視していた。
私の夢であってほしかったけれど
媛乃は事ある事に無意識のうちに
数多くの命を奪っていった。
高笑いをしながら
たくさんの人を細切れにして
その度に事切れた人達は
皆の記憶から消えた。
しかも、媛乃自身も自分が人をたくさん
殺しているとは知らなかったようだった。
いつも通り「魔莉乃ちゃん」と
可愛らしい笑みを浮かべてくる媛乃に
私は恐怖と、悲しさを抱いた。
殺された人々は
富寿達の記憶からも消えていたけど
村の創立者だからか、私の記憶には
すべて鮮明に残っていた。
このままでは村の皆の命が危ない。
そう察した私は記憶が無い4人に媛乃が
人を殺し続けていることを話して
みんなで
悩みに悩んで、苦しんで、泣いて
この決断を下した。
「これで…よかった、の…?」
1ヶ月間の中の苦渋の決断に涙が止まらない
私に紗来が優しく
「大丈夫。魔莉乃ちゃんは間違ってないよ
……村を、守るためだもん」
そう言って微笑んでくれた。