あずゆづ。

「何のつもり………って?」


質問の意味がよくわからず、鼻を押さえたまま首を傾げた。


「………はあ、」

「な、なんでため息…???」


やば、また怒らせちゃった!?


「何でもねーよ、もういい」


ゆづくんは下を向いて、乱暴に頭をかきはじめた。

ああ!
これは明らかにイライラしているサインだ!!!


「え! やだよ見捨てないで!!」


せっかく仲直り出来たと思ったのに、また私、何かしちゃった!?

余計なこと言ったかな!?


「……っ、てめえに振り回される俺の身にもなれよ!!!」


ゆづくんはそう叫びながらまた顔を上げて、私を睨む。


「ほええ!?」


わ、私振り回してるつもりなんて全然ないよ!?

本当だよ!?



「…ったく……」

「およ?」


ゆづくんは1つ溜息をつき、慌てている私に向かって腕を伸ばしてきた。

その伸びてきた腕が、私の肩にまわされて……ぐっと引き寄せられる。


「いつまでもぼーっとしてると、襲っちまうぞ」

「……っ!?」



< 124 / 204 >

この作品をシェア

pagetop