あずゆづ。


「ゆづくん、」


そっと顔を近づけて。


息がかかるくらいに、近くに。


「………」


お願い。


まだ、夢……覚めないで。



「………」



そんな淡い願いと共に。


目の前にいる人がたまらなく大切に思えて。




気づけば私は

ゆづくんの唇に、自分の唇を重ねていた。




< 131 / 204 >

この作品をシェア

pagetop