あずゆづ。


返事って、あれだよね?

こ、こ、告白の返事ってことだよね?!

や、やばい。
やばいよ。

だって私……返事なんてまだ考えてないよ…!!!

よーーーく、考えてみてください。


OK⇒ゆうちゃんと付き合う
※私なんかがゆうちゃんの彼女になる。

NO⇒ゆうちゃんと付き合わない
※私なんかがゆうちゃんの告白を断る。


……あああ、やっぱりどっちも選べないよお!!!

どうしよう、しかもゆうちゃんとの距離がすごく近すぎて……!!

マジで心臓が口から出てきそう………!!


「あ、今度は逆にならなかった……!」

「え?」

「な、なんでもない!!!」


パニックになった時思ったことをそのまま口に出しちゃう癖、なんとか直したいとこの時本気で思いました。


「そう?……ねえ梓ちゃん」

「は、ハイ……?」


ゆうちゃんの表情が優しく、柔らかい笑顔になる。

まるで、パニックになってしまっている私に、考える余裕を与えてくれてるみたいだ。


「あのね、『私なんか』とか……考えなくていいんだよ」

「…!?」


どうして!?

な、な、なんで私の心の中がゆうちゃんに読まれているのだ!?


ねえ、どうしてわかったの!?と、目を見開いてゆうちゃんを見つめ訴えると。


「梓ちゃんは、他の女の子とは違うから」


他の女の子とは違う……とは!?


「いや、至って普通デスが……!?」


私の言葉を聞いたゆうちゃんは、またくすりと笑った。


「あのね、ただちやほやしてくる女の子とは、違うってことだよ。

梓ちゃんは『普通』に接してくれたから……

……まあ、そこがちょっと悲しいところでもあるんだけど」


「…あ、あはは…」

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