過保護な騎士団長の絶対愛
「そのうち諦めて帰るでしょ、それよりユリウス、今日はあなたの誕生日でしょう?」
キラキラと目を輝かせながらララが言うと、ユリウスは声を立てずに小さく笑った。
誕生日。と言っても正式な誕生日ではない。ユリウスは自分の年齢はわかっていたが、生年月日は知らない。そんな理由で十年前、ララが初めてユリウスと出会った日を誕生日としているのだ。
「ユリウスに渡したいものがあるの」
「なんでしょう?」
「誕生日プレゼントよ」
この日のためにララは数ヶ月前から準備していた。十年という節目の年でもあるし、ララはなにか特別なものをプレゼントしようと考えていた。
「目を閉じて、手を出して」
後ろ手に両手を隠して一体何をしようとしているのか、と思いながらユリウスは目を閉じて手を出すと、ララが両手で包み込むようにして何かをその手の上に載せた。チャリという金属音と、ひんやりとした感触、そして手のひらに軽く重みを感じる。
「目を開けてみて」
プレゼントを見た時のユリウスの反応が待ちきれないといったように、ララは目を輝かせている。ユリウスがそっと目を開けると、手の中で美しい懐中時計が光を受けて煌めいていた。
キラキラと目を輝かせながらララが言うと、ユリウスは声を立てずに小さく笑った。
誕生日。と言っても正式な誕生日ではない。ユリウスは自分の年齢はわかっていたが、生年月日は知らない。そんな理由で十年前、ララが初めてユリウスと出会った日を誕生日としているのだ。
「ユリウスに渡したいものがあるの」
「なんでしょう?」
「誕生日プレゼントよ」
この日のためにララは数ヶ月前から準備していた。十年という節目の年でもあるし、ララはなにか特別なものをプレゼントしようと考えていた。
「目を閉じて、手を出して」
後ろ手に両手を隠して一体何をしようとしているのか、と思いながらユリウスは目を閉じて手を出すと、ララが両手で包み込むようにして何かをその手の上に載せた。チャリという金属音と、ひんやりとした感触、そして手のひらに軽く重みを感じる。
「目を開けてみて」
プレゼントを見た時のユリウスの反応が待ちきれないといったように、ララは目を輝かせている。ユリウスがそっと目を開けると、手の中で美しい懐中時計が光を受けて煌めいていた。