過保護な騎士団長の絶対愛
「これは……」
細かく彫刻されたその懐中時計は、目を見張るほど優美だった。特に、その懐中時計の素材はひと目で高価なものとわかる。
「ルビカサイト、ですか?」
「そうよ、この世で最も硬度の高い石って言われているの、だから落としても絶対割れたりしない」
ルビカサイトは、その名のとおり「硬い石」という異名を持ち、原石を磨けば美しい象牙色の宝石になる。銃弾さえも跳ね除けるといわれ、その硬度の高さに鎧や盾の素材として使われていたが今では減少傾向にあり、希少価値の高い物になっている。
「このようなものをもらっては――」
「いいの、前からそのつもりで職人に頼んで作ってもらったんだから、この日のためにね」
二枚貝のように、文字盤を保護するための上蓋がついていて、丸く金で縁どられている。
ユリウスは、その懐中時計をじっと無言で見つめていた。
「気に入らなかった……? あのね、一応、その蓋の表の柄は私が考えたの、不器用だしあんまり気の利いた模様じゃないけど……」
男の人にプレゼントすることが、こんなに気恥ずかしいものだとは思わなかった。ララが戸惑いながらモジモジしていると、ユリウスが顔を綻ばせた。
「ありがとうございます、ララ様。とても気に入りました。本当に」
「ほんと!? よかった!」
もし、ユリウスの趣味じゃなかったらどうしようかと思っていた。しかし予想以上にユリウスが喜んでくれたのを見てララはほっとした。ユリウスは昔から感情を表現するのが下手だ。ララはそれを知っている。だからユリウスが微笑んでくれると、ララは自分まで嬉しくなってしまう。
「大切にします」
細かく彫刻されたその懐中時計は、目を見張るほど優美だった。特に、その懐中時計の素材はひと目で高価なものとわかる。
「ルビカサイト、ですか?」
「そうよ、この世で最も硬度の高い石って言われているの、だから落としても絶対割れたりしない」
ルビカサイトは、その名のとおり「硬い石」という異名を持ち、原石を磨けば美しい象牙色の宝石になる。銃弾さえも跳ね除けるといわれ、その硬度の高さに鎧や盾の素材として使われていたが今では減少傾向にあり、希少価値の高い物になっている。
「このようなものをもらっては――」
「いいの、前からそのつもりで職人に頼んで作ってもらったんだから、この日のためにね」
二枚貝のように、文字盤を保護するための上蓋がついていて、丸く金で縁どられている。
ユリウスは、その懐中時計をじっと無言で見つめていた。
「気に入らなかった……? あのね、一応、その蓋の表の柄は私が考えたの、不器用だしあんまり気の利いた模様じゃないけど……」
男の人にプレゼントすることが、こんなに気恥ずかしいものだとは思わなかった。ララが戸惑いながらモジモジしていると、ユリウスが顔を綻ばせた。
「ありがとうございます、ララ様。とても気に入りました。本当に」
「ほんと!? よかった!」
もし、ユリウスの趣味じゃなかったらどうしようかと思っていた。しかし予想以上にユリウスが喜んでくれたのを見てララはほっとした。ユリウスは昔から感情を表現するのが下手だ。ララはそれを知っている。だからユリウスが微笑んでくれると、ララは自分まで嬉しくなってしまう。
「大切にします」