過保護な騎士団長の絶対愛
「ガイルのところへ行っていたんでしょう?」

 侍女に聞いたのか、ララがユリウスに尋ねる。

「はい。コルビスの監獄でララ様を監禁した時と同じような目に遭っていますよ」

「そう……」

 それを聞いて安心した。というよりはなんとなく表情が思わしくない。怪訝に思ったユリウスが見つめると、ララが口を開いた。

「あの人、同情するわけではないけれど、きっとかわいそうな人だったんじゃないかなって思うのよ」

「ララ様、そんな顔しないでください。あいつも今は落ち着きを取り戻しているようですし」

「ほんと?」

 ガイルに命を狙われたというのに、あの男に気を遣っていると思うと、ユリウスは複雑だった。

 これもララ様の優しさなんだろう――。

 腹の底で生まれかけた苛立ち、それは嫉妬だった。

 いつも冷静沈着で気持ちなど乱されるなんてありえない。ユリウスは自分をそう思っていた。しかし、実際には呆れるほどに欲深い男だと思い知らされた。
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