過保護な騎士団長の絶対愛
「ユリウス! 待って、その……私、わからないの」

「なにがですか?」

「私、ユリウス以外の人と、口づけなんてしたことなかったし、もちろん……その先も」

 自分で言っていて羞恥で顔が真っ赤になる。二十一にもなって、こういう時どうしたらいいかわからない。恋のひとつやふたつしておけばよかった。とララは無知な自分が恥ずかしくなった。

「それは俺にとって優越以外のなにものでもないことですよ? あなたの初めてが俺だなんて、こんな男冥利に尽きることはない」

 ユリウスに優しく見つめられてララの心臓はドキドキと鼓動を早める。

「俺にすべてを委ねてください。俺のことだけを考えて……」

 髪の毛をかき分けて、ユリウスの唇が首筋を這い、胸元へ動く。

「ん、くすぐったい……」

 徐々に唇の位置を下へ這わせ、胸元のドレスの留め金をひとつひとつ丁寧に外される。

 恥ずかしさでララはぎゅっと固く目を閉じる。

「力を抜いて、そんなに力んでいては疲れてしまう」

「だって……あッ」

 最後の留め金がプチンとはじけると、ユリウスの手が襟首から肩へ入れられ、そのまま一気に胸元まで下げられる。初めて晒す自分の素肌にララの身体が小さく震えた。

 月夜に青白く浮かび上がるまるで陶器のような素肌。
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